第一回全国忌部サミット 
 
2005.6.25 text:三尾博正


古代の朝廷祭事を担当し、大和朝廷成立に大きな役割を果たしたといわれる忌部一族。

その足跡は伝承によれば関東一円、伊勢、讃岐、出雲、石見など全国に及び、穀・麻・農業・織物・製紙・陶芸・音楽などを伝えた産業技術集団及び海洋民だといいます。

全国各地に広がった「忌部氏」ゆかりの人々が集う「第一回全国忌部サミット」阿波忌部が拓く〜古と未来の掛け橋〜が6月25日徳島県吉野川市山川町で行なわれるということで、呼び寄せられるように夜行バスに乗り込み、10時間かけて一路徳島に向かいました。

着いたのは朝7時で、「まだ時間があるな」と以前行った事のある大麻町(おおあさちょう)にある大麻比古神社を訪ねました。 僕はサラリーマンを辞めたての頃、四国まで原付バイクで旅をしてて、たまたま立ち寄ったのですが、今思うと引き寄せられたような気さえします。境内には樹齢千年といわれる楠があって、ものすごい存在感を出しています。凛とした空気は心地よく、今回の旅がすばらしいものになりそうな予感がしました。
13時開会だったので少し早めに行くと、受付のところで声をかけられ、館山から来たという2人と遭遇しました。しかも共通の知り合いがいて、自然王国のことも聞いているらしく、意気投合してラーメンを食べに。四国というとうどんを想像してましたが、徳島はラーメンらしいです。確かにおいしかった♪

第一部が開会すると県知事や議員さんも来賓として参加していて、国重要文化財三木家第28代目当主(阿波忌部末裔)三木信夫氏の講演、阿波歴史民族研究会の林博章氏(現高校教諭)による阿波忌部の研究発表と続き、シンポジウム「忌部未来交流に向けて」では千葉県から商工労働部参事の岩瀬正夫氏も参加してました。阿波忌部は吉野川を出発し、黒潮ルートで房総半島に渡り、関東一円を開拓していったということで、徳島と千葉は深いつながりがあります。

地元の温泉旅館にて第二部の交流会はお酒もならび、賑やかな雰囲気に包まれました。

第一部の休憩中にも披露された高越連による阿波踊りが盛り上がり、みんなと共に僕も踊ってしまい、あくる日ヒザに少しきてました。会話に没頭してあまり酒を飲まず、気が付いたら終了していて、飯も食いそびれてしまいました。

次の日朝8時半から第三部の山川町の忌部にまつわる遺跡ツアーに参加しました。山崎忌部神社では若い人達が集まっていて、第一部で歓迎演奏もしたヒメヒコさん(忌部カフェを開いている)を軸にジャンベなどの楽器で、縄文時代さながらのように歓迎セッションをしてくれました。午前中で一通りのプログラムは終了しましたが、昼食後、20〜30名くらい林先生に連れられて、山の上の方にある忌部の里を見学に行きました。標高600メートルぐらいでこれぞ忌部の里というロケーションにみんな心ワクワク。その一番頂上の「紙漉き」という屋号のお宅を訪問。この500〜600メートルぐらいが麻の栽培には最も適しているらしく、昔は栽培して紙を漉いていたと思われますが、おばあちゃんは麻の記憶はないそうで。

この地方は麻とつながりの深い歴史をもっていますが、現在は栽培農家もなく、年配の方には大麻=麻薬のイメージがついている人も多いそうで。まずは忌部の歴史という観点から見て、ゆくゆくは麻薬のイメージがとれ循環型環境資源というイメージになればと地元の若者は言ってました。がんばれ!徳島っ子!!

その横に通称「紙漉神社」というのがありまして、そこがまた何ともいえない霊気というかパワーというか出てまして、僕みたいな凡人でもここは特別な場所なんだなとわかるものでした。最後この神社を見れたのはすごくラッキーでした。

今回徳島人の温かさにふれ、たくさんの良い出会いがありました。四国というパワースポットにも魅了されました。王国ではイベントもありかなり強引に行ってしまったのですが、それに見合うだけの収穫もあったと思います。

8月には徳島から館山に交流しに来てくれるということで、忌部氏の残した産業技術を
現代でどう生かせるのか考えられる土壌が出来ていけばなあと思います。



「大麻比古神社」石碑。
境内まではかなり歩きます。
疲れました…。

 
境内の中にある樹齢1000年と
言われている楠です。
でかさに圧巻!!



会場内では、ヘンプブースも出てました。
 
約600人以上の観客動員でした。

夜の交流会の図。
阿波踊りで大盛り上がり♪

 
二日目の忌部神社見学のときの地元の若い衆による太鼓セッション。よかったッス!!

このような遺跡がこの街にはいっぱいあります。
 
通称紙漉神社の横にある遺跡。昔はここで儀式やお祭りなどやっていたそうで、僕もなにかわからないけどパワーを感じました。

こ漉神社境内です。

今回一緒に千葉から参加したSさんとAさん。大変お世話になりました。また、8月の館山成功できるよう頑張りましょう!




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