EVENT REPORT

3月1日-2日 じゃがいもの定植 イベントREPORT
 
2008.3.1-2  更新日 2008.3.4 text:宮田 武宏

春一番も吹いて、だんだん春めいてきた3月の鴨川自然王国イベントは、じゃがいも定植を行いました。
参加者は18人で、そのうち初参加の方が4人と、こぢんまりしたイベントになりました。

じゃがいもは、男爵31キロ、キタアカリ30キロ、メークイン23キロの計84キロ植えました。男爵とメークインが微妙に半端なのは、わずかに種芋が足りなくなり途中で買い足したからです。

耕した畑に鍬で溝を引き、じゃがいもを切ります。じゃがいもは、一片に2〜3個の芽が残るように切ります。大きさとしては20〜30グラムくらい。
これに殺菌のために灰をまぶし30センチ間隔で種芋をおきます。
その間に鶏糞を一つかみ入れていき、土をかける。溝を切るときは、畑の下から上へと切ってゆきました。
何でこうしたかというと、斜面の畑は上から下に耕すと土がだんだん下に行く。畑の上の土がどんどんなくなってくる状態になるわけです。だから土の流出を防ぐために下から上へ土を上げてゆくというわけです。
頭ではわかっていても、下から上に溝を切るのはやはりしんどかったです。2007年から来始めた会員さんで、鍬の使い方がなかなかうまくいかない、とおっしゃっていた方がいましたが、そうですね、鍬の使い方は難しいです。
私もまだまだ修行せねばなりません。会員の畑作業も、農具を使う作業を取り入れていきましょうね。

じゃがいもを植え終わった後は、宴会の準備だなぁとぼ〜っとしているとA田しかさんが、「鶏、どうする?」と聞いてきました。
実は、雄鶏が王国にやってきたのです。A田さんが11羽雛を購入して、10羽獣に食われて残った最後の一羽がオスだったため、声がうるさいこともあり、王国に提供してくださることになったのです。
う〜ん、育てるべきか。それとも食べるべきか。
飼ってから120日。食べ時を過ぎかけています。
悩んでいてもしょうがない。えぇい!食べてしまえ!と決断しました。
いつも偉そうにしている私ですが(苦笑)、実は解体は初めて。今年の9月には里山帰農塾でA田さんに講師をお願いしており、補助員として少しは解体ができなければならないのです。
この日は、私の練習もかねて解体を教えてもらいました。
血抜きのために頚動脈を切ります。その瞬間、暖かい血がスーッと指に流れ、その温かさに軽いおののきを覚えました。「いのちを食べる」ためには避けられない道だと感じました。A田さんに手取り足取り教えてもらい、なんとか鶏は肉になりました。
後は焼くだけです。M口さんが七輪で鶏肉を焼いてくれました。
軽い歯ごたえがあり、甘みもありおいしかったです。
初めてやったために、やり方をきちんと憶えることはできませんでしたが、何度かやれば自分のものにできそうです。
A田さんに与えられた機会にとても感謝です。初参加者の方が、「鶏の解体を何の抵抗もなく受け入れている方が多くてここの参加者たちはワイルドな人たちが多いんだな」と言っていましたが、そんな気もします。
農業は総合的な空間だ、と藤本さんは言っていましたが、「いのちを食べる」という食の根本の部分を味わえる場所だと思います。野菜の一生を体験できる王国会員活動は、今後は肉の自給的活動を取り入れていきましょうか?

翌日は、事務所横畑の葉物の間引きです。
種を厚まきしてしまったため、大変でした。その後は間引きした葉ものはみなさんのお土産になりました。
たくさん取れすぎたため、若干抵抗はあるもののヤギさんの餌になってしまいました。
冬は草が少ないため、貴重な餌になりましたが・・・その後は第一農場で堆肥を作りました。落ち葉と米ぬかと切りわらをいれて、足で踏みしめます。
この姿を見て、みなさん一様に「なんか宗教団体の儀式みたいだよね〜」と言いました。日本人の宗教観を垣間見ましたね(笑)。この堆肥は2〜3ヵ月後にはできる予定です。醗酵させることの不思議さを感じます。

さて、来月はお花見です。それはそれはおいしい特別なお菓子が食べられるかもしれません(現在依頼中)。お楽しみに〜。昼からお酒を飲みましょう。花見酒です!






















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