EVENT REPORT

11月22日-24日 里山帰農塾 〜冬〜 イベントREPORT 
2008.11.22-24  更新日 2008.11.27 text:宮田 武宏


今回で第26期となる2008年最後の里山帰農塾は、男性5名、女性10名の計15名で行われました。
今回も30代から60代まで、幅広い年齢の方が参加してくれました。
外資系の証券会社で働いていたり、ピースボートに乗ったり、海外青年協力隊に行く方もいれば介護の仕事をずっと続けてこられた方など、多くの職種の人が参加していました。
いろんな人が参加して交流できるのが、里山帰農塾のいいところ?です。

自己紹介を終えた後は、食事をして、高野孟さんの講義です。
オバマ時期アメリカ大統領の話から、日本の行く末まで、講義は大きく展開されました。少し休んでから、甲斐良治さんの講義です。アフリカの農業は実は豊かなこと、時代に振り回されながらもそれをチャンスに農村へ向かう青年の話題。地域おこし活動をしている人は、人間としてとても興味深いです。直接会って話をしたいな、と思う人ばかりです。
夜は小熊英男さんの講義。小熊さんは、所沢と南房総千倉にある「クマさん共和国」の大統領です。炭を焼いて、それを地面に敷き詰め「緑の長城」をつくる壮大なプロジェクトを始めています。その語り口はリズミカルで、心底楽しそうに語る姿は、受講生たちを「小熊さんはパワフルだな〜」と感嘆させずにはおきません。


二日目は炭焼き、間伐作業です。
炭焼きは、2種類の材を使って、ドラム缶釜でやりました。炭焼きには時間がかかるので、受講生は釜開けを見られなかったので、報告します。向かって右側の炭は火を止めるのが若干遅かったためか、半分近くが燃えていました。左側のほうは、大体はうまく行っていましたが半焼けの材もありました。火を止めるタイミングがどうも難しいようです。みなさんそれぞれ、試してみられるのがいいと思います。ドラム缶炭焼きから、本格的炭焼きまで展開していけるといいですね。
そのあとはそば打ち。8年前からそばを打っている王国会員であり鴨川に移住した井上さんを先生にお願いしています。できたそばは、すぐにゆでてみんなで食べました。太いそばもありましたが、おいしかったです。最後に先生のそばをみんなで食べましたが、「ぜんぜん違うね」の一言。そばうちは、打ち続ければ熟練しておいしくなるもののようです。誰でもいつでも同じように出来る技術より、やり方は単純だけど熟練を要する技術のほうが面白いと感じます。その後は、タマネギ定植をしました。一人100本で、約1700本ほど植えました。粘土質の畑で出来るたまねぎ、来年5月の帰農塾で食べられますよ。野菜たちは、ある程度手をかけてやれば、その土地に合うように育っていきます。その強さに、素直に感動しています。


三日目は里山棚田見学です。
いつもは代表理事の石田が案内するのですが、今回は不在だったため私と林さんでコーディネイトしました。千枚田で説明を受け、それから林さんの住む釜沼部落で本式の炭窯で炭を焼いている長老グループの話を聞きました。10年ほど前補助金でたくさん炭窯が作られたが、今も焼いているのはここ釜沼だけだ、というお話でした。どうしてここだけが焼き続けられたのでしょうか?質問はしませんでしたが、それは炭を焼き続ける人がいたからだと思います。その場で続けよう、と身体を動かす人がいれば続いていくのでしょう。それは使命感ではなく、ただそこでやっているだけだという印象でした。その後は林さんのお宅を参観し、塾長の高野さんのお宅にも行きました。奥様がご案内してくださり、受講生の皆さんも喜んでいました。いつもは必ず行く大山不動尊もとばしてしまいましたが、移住者や地元の人の話が聞けたことは皆さんにとってよかったようです。今後はこんな里山棚田見学もいいですね。

2008年度の帰農塾も、これで終了しました。受講生の皆さんの今後をサポートしながら、自然王国はたんたんと帰農塾を続けていきたいです。ではまた、来年!!!


帰農塾秋 参加者レポート(しばらくお待ち下さい)




















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